東京歌舞伎座2月公演を観に行ってきました。
歌舞伎座が新しくなってから何度か歌舞伎座に行っているのですが、
いつも4階幕見席(これがとてもお得なので)でして、
分かる人なら分かるのですが、正面入り口には入れないんですよね。
だから、ちゃんと正面から入ってのは今回が初なわけです。
演目は、松緑の「すし屋」菊五郎の「暗闇の丑松」芝翫の「団子売り」でした。
やっぱり菊五郎さんの世話物はいいですね。台本を感じさせないセリフであらすじを知らなくても映画を観るように引き込まれました。
菊之助さんのすし屋の弥助も、公家の気品さ溢れる演技はさすがの菊之助さんです。
菊之助さんの舞台を初めてみたのは「児雷也豪傑譚」だったと思います。まだ20代のころでしたが、その格好良さにビックリしたものです。
あと、松也さん、彦三郎さんも声もしっかり出ていて良いですね。
中でも特筆すべきは、最近、梅枝さんがすごくいい!面長な顔つきなので可愛いわけではないのですが、困った顔、泣く顔が個人的には大好きです。あと、自分のセリフや動きのない時にも気持ちが途切れていない。これからますます楽しみです!
と、まぁ「お前、何様やっ!」って怒られそうですが、感想を綴らせていただきました。
さて、実はこうして毎月のように歌舞伎鑑賞できているのは日本木青連で知り合った長谷川さんのおかげなのですが、
長谷川さんに「こういう本があるよ」って本をご紹介いただきました。
山口周さんの「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか?」という本です。
私もまだ読みかけなのでざっくりですが、
「グローバル企業の幹部は、極めて功利的な目的のために「美意識」を鍛えている。なぜなら、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない」ということをよくわかっているからです。
・・・ということです。
なるほどぉ。
確かに数字や統計、理論による経営上の判断は確実に必要です。
しかしそれが全てならAIがもっとも優秀な経営者になれるかもしれません。
しかしそれだけではダメで、経営の意思決定には「感性」とか「直感」が必要です。
そういう定量化できないコトを鍛えるためには一流の芸術、美術を嗜むことが必要というわけです。
ということは、私が歌舞伎や能楽、または音楽にうつつを抜かしているのは満更ダメなわけでもなさそうです。
そこに何も計算はなく取り組んでいた私はもしかしたらすごい可能性を秘めているのかも笑
そもそも芸術、美術というのは、昔から有力な経済人(パトロン)がいて成り立つものでした。パトロンたちは単なる趣味や社会貢献として支援していただけでなく、もしかしたら自らの感性を養うためにそういった分野と関わりを持っていたのかもしれませんね。
これからも時間とお金の許す限り、歌舞伎、能楽、演劇、音楽、絵画等々、楽しみながら嗜んでいこうと思います。
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