9月の第3日曜、
東白川村では毎年、地歌舞伎公演が行われています。
地歌舞伎とは、地元住民が役者となり演じられる歌舞伎のこと。
大道具や運営も、もちろん地元住民で行われます。
岐阜県には33もの地歌舞伎団体があり、
お祭り等の催事と合わせて公演を開催するところも多いですが、
東白川村の場合は丸一日地歌舞伎の公演が行われます。
東白川村では江戸時代から歌舞伎、芝居が山村の少ない娯楽として執り行われていました。
確か、当時の庄屋であった越原家には1680年くらいに芝居が行われた記録があるようなことを何かで聞きました(うろ覚えですいません)。
昭和30年代まで、神田座、日向座、相生座という3つの芝居小屋がありましたが、
台風やシロアリなどにより老朽化し、
すべて壊されてしまったようです。
今でもそれらがあればなぁと思うこともありますが、
やはりそれらを維持管理していくことは物心両面においてとても困難だったのでしょう。
そういう意味では今でも芝居小屋を持っている地域はすごいなぁと思います。
東白川村には芝居小屋がないことで、多少話題性が落ちることは否めません。
まぁ、無い物ねだりをしても仕方がないので、
私としては、なるべくたくさんの方に関わっていただきたいなと思って、近年取り組んでいます。
役者募集はもちろん、地元の旅館と特製弁当を作ったり、若者たちやおばちゃんたちにバザーを出してもらったり。
今まで以上に村内各地にポスターも貼ってもらったり。
そうしたことが功を奏してか、
何らかの会合で集まると、その半数が歌舞伎に関わっていることなんてザラですし、
「もうすぐ歌舞伎やねぇ」
なんて声をかけられることもしばしば。
とても嬉しいことです。
近年は地歌舞伎が若干ブームになりつつあるようで、
遠方からも観に来ていただけることも本当にありがたいのですが、
やっぱり根本は地元の人に楽しみにしてもらえるようなイベントでなければいけないと思っています。
一部の人の楽しみではなく、みんなの楽しみになっていって欲しいな。
さて、もう直ぐ本番。
私自身、待ち遠しいです!
ーーーーー 第43回東白川村郷土歌舞伎公演 〜立村130周年記念〜 9月15日(日) 開場10時 開演11時 東白川村はなのき会館にて
・時今也桔梗旗揚 饗応の場 ・絵本太功記 尼崎閑居の場 ・浮世柄比翼稲妻 仲ノ町鞘当の場 ・令月妖術和厳島 宮島のだんまり ・義経千本桜 鮨屋の段
(終了予定17時)
Comentarios