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  • 執筆者の写真田口房国

なぜネガティヴになるのか?

「世の中にはコントロールできる話とコントロールできない話がある。コントロールできないことに深刻になればネガティブになる。自分がコントロールできることをしっかりやっていこう。」 豊田章男 日本自動車工業会会長(4月10日 自動車関連4団体 共同会見冒頭) SNSでもタイムラインに上がってくるのはコロナ、コロナ・・・ そっちの方でコロナ疲れになる。

でも、いま色々考えて手を打たなきゃいけない気がするし・・・。 困っている人を助けたいし・・・。 でも、 沢山の人が緊急事態宣言が遅いとか、

休業補償はどうなるかとか、

保育園や病院が休みになると困るとか、

一律給付10万円じゃ少ないとか、

勝手を言って、 さらには議員は給料もらいすぎとか、

中国は、アメリカは、イタリアは・・・ という話でヒステリックになり、 意見の違う者同士で批判をし始める。 私は最初、 「正義の反対はもう一つの正義」という言葉が 好き・・・というわけではないが、ある意味しっくりきていた。 誰も間違ったことを言っているわけではない。 (たまにミスリードしてくる人はいるけど) ただ、それぞれ見ている景色が違っってて、 自分の家庭のことを最優先に考える人もいれば、 仕事が最優先であったり、 はたまた国の行く末が最優先であったり。 だから、あっちを立てればこっちが立たなくなるのも当然で、

そこに衝突が生まれるのも必然なんだけど、 「そこはお互い理解しあって、主張はしても最後は握手しましょ」

なんて思っていました。 まるで選挙戦の時みたいだね。 でも最近、どんどんみんな攻撃的になっていく。 自分も、時に攻撃的になる。 なんでだろうな、うまくいかないな、 なんて思っている時に、冒頭の豊田会長の言葉を聞いて、「なるほど」と思った次第です。 僕たちは、そもそも自分の力ではどうしようもないことに一生懸命になりすぎてやしないだろうか。 国の政策なんて、自分が何を言ったところで、

安倍総理が「そのアイデア、いいねぇ」

なんて採用されるはずもないんだ。

なのに、「国はこうすべき」なんてことを言って、 たまたまそれが競馬の馬券のように当たった時には「してやったり」で何とも気持ちがいいのだが、

外れると「なんだよチクショー」と思ってしまう。

基本、外れることの方が多いからどんどんネガティヴになっていく。

考えてみればネガティヴになった時は全て自分の能力の範疇の外のことでだったかもしれない。 自分が取り組まなければいけない事は、自分のやるべき事として前向きに捉えてきたから。 ネガティブだったのは、

「なんでこの人は分かってくれないんだ」 「なんで世の中、こうバカなんだ」 と外に向かう時だけだ。 考え方を変えてみよう。 ー 政府が新しい政策を打ち出しました 「いいか悪いか、僕の判断する事じゃないね」 ー もっと補償してくれよ 「ま、僕が出すわけじゃないからねぇ」 ー 総理大臣を変えろ! 「僕が選挙に出るわけじゃないしね」 無責任だろうか? しかし、事実だ。 自分がその立場でもないし、その能力もないくせに

全てが終わった時にそれぞれ総括するにしても、

今は誰か他の人がやることに関して批判している時でもない。

「自分の力ではどうにもならない事に深刻になればネガティブになる」 コロナを通じて気付かされた、真実の一つだと思う。

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